新しい新生銀行

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銀行の雰囲気も見てみたかったぼくは、「わざわざ来てもらうのもなんやから僕が行きます」ということで、いつもの出で立ち(GパンにTシャツ、ナップザック姿)でCスイスの門をたたくことになった。 しっかりアポイントメントを取り、いざCスイスヘ玄関(入り口)に着いたはいいがドアが開かない!そう、Cスイスは誰でも入れるわけではなく、カード(もちろんキャッシュカードではなく、IDカード)がないと入ることができない。
インターフォンで担当者を呼ぶと、紳士的な男性が迎えに来てくれる。 やっぱりスイスの銀行は違うな、と思いつつ、中へ入ります。

すると、まずビックリしたのはそこには、僕の思っていた銀行というもの(窓口カウンターも順番待ちの番号札発行機も両替機も、キャッシュカードの機械も腕に腕章を巻いたおじさんも、宣伝のポスターも)はまったくなく、まさにそこはまるで映画に出てくるアメリカのオフィスという感じ。 ほとんど人影はなく、お客さんはおろか、事務員もほとんどいない。
だだっ広いオフィスの奥のほうにほんの数人が事務作業をしているだけ。 本当にこの銀行営業しとる?とささやかな猪疑心が頭をもたげるが、そこは、初めての場所、勝手もわからず、ただ担当者についていく。

すると通されたのは3人掛けのソファのある応接室。 しばらくすると、スーツをバッチリ決めた、いかにもキャリアウーマンですという感じの女性とスマートでダンディな男性が来て名刺を交換し、初めて話が始まった。
自分が場違いなことを痛感しながら相手の話を聞いてみると、よくわからないことだらけ。 ただ一つわかったのは、ここには今まで僕が思っていた銀行という仕事はなく、『資産1億円からお預かりします』というのは『偏差値側からの進学予備校』みたいなもので、本当に偏差値判の人が行ったら「お前、本気で大学受験しようと思っている?」と言われるような、ただ1億を持っていっても相手にしてもらえないということだった。

もちろん、Cスイスの人は、この本を読んだら、「そんなことありません、うちは1億円からお客様の財産をお預かりします」と言うと思うけど、実際にCスイスに行って感じたのは、『スイスの銀行という僕らが思っているような、残した金を貯めて、預けておいたらいくら金利が付いて、必要なときにはキャッシュカードで払い戻して』というものではなく、『あなたは一生使わないお金がいくらありますか?その使わないお金(財産)を、わが銀行がお預かりします』ということで、個人的なつきあいではなく『親から子へ、子から孫へ、いかに目減りせずに資産を残すか』という、その家が代々つきあって資産を管理してもらう、そんなところのようだということだった。

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